TREASURE05X 2018大潮のラスベガス含む感想レポート

愛知県民であるにも関わらず、これまで機会がなく行っていなかった愛知の夏フェスTREASURE05Xへ2日通しで行ってきた。
ハプニングあり感動ありで忘れられない日になったので一参加客として、個人的な感想をレポート。

大雨の中行われたTREASURE05X 2015

出典:SHISHAMO(@SHISHAMO_BAND)|Twitter

出演アーティストが今年のMCで口々に言っていたのが「2015年のTREASURE05Xは忘れられない」という話である。
2015年のTREASURE05Xは大雨に見舞われ、会場全体が水浸しになりいわゆる”田植え状態”、行った人に言わせればそれ以上であった。
自分は行っていないため体感はしていないが、写真を見る限りではかなりぐちゃぐちゃだ。

【画像集】トレジャー2015  蒲郡ラグーナビーチ 大雨の影響で田植えフェスを超えて海フェスへ – NAVER まとめ

NAVER まとめにまとめられるまである。
このように、地面というよりは永久に大きな水たまりといった具合である。
雨が降ると言われがちな山梨県のSWEET LOVE SHOWERでも、数年前の大雨での開催を話に出すアーティストはいたが、それ以上にこの2015年のTREASURE05Xの事を話すアーティストの多さには驚いた

話を聞いたり写真を見ると「大変そうだな」と思うのだが、意外にもその2015年にTREASURE05Xに参加した人の感想は楽しかった、素晴らしかったと前向きなものが本当に多いのだ。
今回2018年はTREASURE05X15周年ということで、歴史をさかのぼるMCをした結果3年前のその年が多く上がったということもあるかもしれないが、出演アーティストのMCでも「その時のみんなの楽しそうな姿が忘れられない」といった言葉が多かったように感じた。

出典:TREASURE05X 2018 report by PIA

初日は「へぇー」といった具合でその2015年の話を聞いていたのだが、あまりにもその話をするアーティストが多いため初日の終わりや2日目あたりには「いや、どれだけ強烈な記憶なんだ2015年」と、2015年に行かなかったことを少し後悔し始めるまであった。
そんな風に、参加者のみならず出演アーティストにまで強烈な記憶を植え付けたTREASURE05X 2015であるが、今回の2日目も予想外のハプニングがあった。

大潮のTREASURE05X 2018

TREASURE05X 2018 にて撮影(Fear, and Loathing in Las Vegasアクト後のMARCURY STAGE)

TREASURE05Xのステージは、陸側の”MARS STAGE”と海側の”MARCURY STAGE”の2つのステージで構成されている。
陸側のMARS STAGEは芝生の上に組まれ、客席前方には木やゴム製の足場があり、後方は芝生のみ。
海側のMARCURY STAGEは海岸に設置され、客席前方にはゴム素材の足場があって後方は完全なる砂浜といった環境である。

ハプニングが起こったのは後者のMARCURY STAGEで、時間的には最後から二番目のFear, and Loathing in Las Vegasの時間、始まるまでは非常に爽やかで最高のロケーションだったのだが、気付いたころには足元が水浸しになっており、終わるころにはあたり一面海水で水没していた
聞いていると意味が分からないかと思うが、足元を埋めた大量の水の原因は雨ではなく大潮で、ステージの後ろの海が上がってきていつのまにか客席が水没したのだ。

出典:TREASURE05X 2018 report by PIA

Fear, and Loathing in Las VegasのVo.SoさんがMCで「2015年は大雨で水浸しで…」というと客席からは「下!下!今もだよ!」との声。気付いたSoさんは素で驚いていて、笑いが起こった。
その後はみんな吹っ切れてぐちゃぐちゃになってそれまで以上に大盛り上がり。「2015年の大雨の時、客席は皆その状況を逆に利用して遊んでいて、笑顔がすごく多かった」とMCでも言われていたが、2018年のこの日も相当なものだったのではないかと思う。

愛されすぎるTREASURE05X運営

TREASURE05X 2018 にて撮影

TREASURE05X公式は後日、大潮についての謝罪と支えてくれた人々への感謝をあとがきとして綴っている。

TREASURE05X 15周年を終えて<お礼とあとがき>

このように文中にはあり、実際終演が遅れて困ったお客さんがいたであろうことは確かだ。運営側としては謝るべき事態であったは事実だが、その場にいた一人の客としてこのハプニングは決してマイナスではなく、少なくとも私はすごく楽しくて、きっと忘れられないだろうと言える思い出になった

事が起きたのはFear, and Loathing in Las Vegasの時間だったが、このハプニングを最も最高な形に昇華できたのは、「みんな全部出し切って、俺らと全力で遊ぼうぜ!」というスタンスのラスベガスだったからだとも思う。

終わって後ろを振り向いたら、びしゃびしゃになって笑顔のたくさんの人と一面の海、そして雨ではなかったので夕暮れで色が変わりかけている空と、最高の景色だった。
ライブ中のFear, and Loathing in Las Vegasのメンバーにはもっと最高な景色が見えていたことを想像すると、この大潮があってよかったとさえ思った

出典:TREASURE05X 2018 report by PIA

その後のBIGMAMAの対応もこのあとがきで知ったが本当に感動的
そしてこの日BIGMAMAが最後の一曲に持ってきていたのが“until the blouse is buttoned up”
この曲は、それまで「定番曲」といえるほど演奏していたのに2017年10月15日の武道館公演(BIGMAMA in BUDOKAN)依頼ぱたりと演らなくなっていた曲だ。
それだけBIGMAMAはこのTREASURE05Xや主催のサンデーフォークプロモーションに思い入れを持って賭けてくれていたのだとよく分かった。

BIGMAMAだけではなく、多くのバンドが「15周年おめでとうございます!この先もずっと続きますように」と口にしていたし、sumikaも「主催の間瀬さんにいただいた話は断らないつもり」とMCで言っていたおり、このTREASURE05Xはアーティストにも強く愛されているフェスなのだと、初参加ながらに強く感じた。

来年はどんなアーティストがそろってどんなステージが観られるのか、いまから楽しみになった。

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