「オリコンランキング」って何のためにやってるんだろう

何の疑問もなく目・耳にしている「オリコンランキング」だが、ふと「なんでこんなにも重視されているんだろう?」と思った。
認知度も異常に高いし、そのわりにアーティスト側からは「オリコンは指標の一つでしかない」「そんなに興味ない」(とか言ってちょっとは気にしてると思っているが)と軽視される場面もあったりして、いったいなぜこんなにも有名なのだろうと不思議に思ったのだ。

こちらの記事「「オリコン1位」はなぜ巨大な影響力を持つのか? 編集主幹が明かす(柴 那典) | 現代ビジネス | 講談社」を読み、平成生まれ目線でまとめてみた。

そもそも「オリコン」って何の略で何の指標なのか?

まずもって、オリコンとは会社の名前(オリコン株式会社)である
マジか。絶対何かしらの略だと思っていたのでのっけから早くも勉強になった。

したがって「オリコン」が正式名称であるゆえ何かの略というわけではなくなるのだが、その社名の由来は「Original Confidence=絶対的な信頼」から来ているとのことなので何かの略と言えば略なのか。

オリコンは指標が「全国の売り上げ枚数」であることが凄かった

オリコンランキングの指標は「売り上げ枚数」。売上金額でも生産枚数でもなく売り上げ枚数である。

それまで「その店」単位でしか実現されてこなかった売り上げ枚数のランキングだが、オリコンは初めて全国各地のレコード店の売り上げを集計したランキングを作成した

1968年の1月からとのことだが、ネットも普及していないその時代にランキングを実現したその方法はというと、日本各地のレコード店に電話して集計するというまさに人力手法。気が狂いそう。

今でこそ自動であっけなく出されるオリコンランキングだが、では当時なぜそんなことをしてまでオリコンランキングを出す必要があったのだろうか。

それは「売り上げ枚数」という共通の価値・絶対的な売れ行きの数値を知れる手法を、全国区で実現したからだった。
音楽を手に入れる手段も入手先も限られていたこの時代、「何人の人がこの音楽を求めたのか?」ということがダイレクトに分かる、めちゃくちゃ価値のある指標だったからである。

これによってオリコン年間ランキングから「その年のヒット曲」を振り返ることができたとのこと。
なるほど、これは価値のあるランキングだと納得できた。電話をかけまくる甲斐もある。

現代においてのオリコン

オリコンランキングが絶大な価値を持っていたのは、音楽の売れる・売れないの多くをCDショップ(当時はレコードショップ)が担っていたから、そしてCD(レコード)を買う人の目的が音楽そのものにあったからという条件があってのことである。

何が言いたいのかというと、
・音楽市場の多様化
・音源の入手口の多様化
・CD購買動機の多様化
などの理由によって、売れるCD=良い歌と一概に言い切れなくなっているのである。
したがって、かつては絶対的な指標だったものが今では「指標の一つなので」と言われるまでになっているというわけだ。

参考にした記事では「AKB商法」が一般化した影響についても書いているが、デジタル音源やレンタルCD、あとは…まぁわかっちゃいるけどみんな見て見ぬふりをしている無料で聴けるアプリやサービス…などなど、入手方法や楽しみ方の多様化によってそうでもしないとCDが売れない、音楽でお金が回らないという事実もある。

ひとまとめに「CDの売り方が良くないせいでオリコンの価値が下がった」なんて批判はできないが、昔のそういった背景があった影響で今日もオリコンランキングはなんやかんや言いつつも重要視され続けている、ということが分かった。

デジタル売り上げ数を別枠にしたりジャンル別にしたりなど、現代の音楽市場の変化に応じてオリコンランキングも多様化しているが、それでもやはり「CD・レコードでしか音楽を聴けない時代のCD・レコードショップの売り上げ枚数」という条件以上に「求められた音楽」をオリコンランキングで知ることは、現代では難しくなったと言えるだろう。

オリコンデイリーランキング1位!週間ランキング1位!となったらファンとしては嬉しい(というか場合によっては入らなかったら悲しいみたいな価値観すらある)が、やはり心のどこかで「まぁこの条件があったから(もしくはなかったから)なぁ」という気持ちは生まれる。

とはいえ、私は一曲から買えるデジタル音源であったり、無料で観て聴けるYoutubeのMVの存在が大好きだし、素敵な時代だなと思っている。
良いとか悪いとかはともかく、オリコンランキングの扱いの不自然な感じと認知度の謎は今回調べて解決した。