名古屋出身のバンドHalf time Oldはあまりにも平成0年代に響く

町で歩いてるひと10人に聞いて、9人くらいが「聞いたことあります」くらいの反応を示すレベルのどメジャーなところばかり普段聴いている私だが、先日あるきっかけで、Half time Oldという名古屋出身のバンドを知り、見事にハマってしまった。

それにしても一瞬でハマってしまったのは何故なのか、このバンドの魅力について冷静になって、もう一度頭で聴いて考えた。

特徴的な、他に間違えようのない個性的な声

まずは声。ビジュアルから抱いていた印象よりかだいぶ高い声
てっきり王道の包み込む系の声だと思っていたので、個性派だったのか、意外、といった印象に始まったのだが、聴き終わる頃には好きになっていたからすごいのだ。

言い切りや「〜だ」の時にクエスチョンマークがついた時のようななんとも形容しがたい上に跳ね上げるような処理をちょいちょいしていてそれがなぜだかクセになったりもする。
他の演奏面で気になる癖もない分、余計にこの個性的な声が際立っている。

厳しくも前向きな歌詞

次に、歌詞があまりにも魅力的だ。人間味の塊。
悟っているけど前向き、現実的だけど夢がある

前向きな自分も後ろ向きな自分も励ませるような、時々は叱ってくれるような、そんな詩が多いような印象を受けた。
このMVの、手書きの歌詞が浮かぶのはこの曲においてとても効果的だ。字が上手すぎないから余計に良い
世界ではなく、個人にフォーカスを合わせているのも響くポイントだったと思う。

悟り世代と呼ばれ、皆と同じではなく自分ならではの道ややりかたを目指す、社会の大人たちからは若干扱いにくく思われていそうな私たち平成0年代生まれにこれが響かないわけがないなと私は思った。

メロディとの組み合わさり方もまた絶妙。
平坦で早めのメロディにサラッと、でも重めの、丁寧に選びぬかれたり遊ばれたりした歌詞が乗っかっていて、その軽い忙しさ・密度の詰まった感じや、意味の強い歌詞を平坦にサラッと流すドライな感じが、詩的でありつつも現代的というイメージに仕上げているように思う。

個性、悟り、忙しさ。
今まさに二十歳前後を生きている平成0年代生まれの若者たちをそのまま歌にしたみたいな魅力がHalf time Oldにはあった。というよりはその層の目指しているところが歌になっているというべきかもしれない。

おそらくこれが、平成0年代ど真ん中の私がたった1曲のMVでこんなにも興味を持った理由なのではないかと思う。

このHalf time Oldの曲、記事内に載っていたMVを観た後に他のMVを観て、iTunesで出ている曲を全てダウンロードして且つ全部聴くというところまで一気に来た。なぜか深夜バスで。

少なくとも同世代の人は聴けばきっと思うことがあると思うので、「そんなに言うなら…」と無理やりではなく、気が向いたとき・ふと思い出した時にぜひ、聴いてみてほしい。