「ライブで聴くために一番いいのは最前ではなく真ん中あたり」説について

ライブに何を求めるかという部分で価値観は変わってくるが、実は最前部よりも真ん中あたりが「聴く」という面では良いらしいという話を耳にしたことはないだろうか。

かといって一度のライブで二箇所三箇所とスポットを移動し、「あーなるほど」なんて実験をすることはできない。
そうなったら、調べるしかない。そう思って、ライブにおいて「聴きたい」際に真ん中がよしとされるのはなぜなのか、これについて検索で調べた情報+自身の実体験を元にまとめてみた記事が以下である。

最前部にいるメリット

・アーティストがよく見える
・ピックやスティックなど、アーティストがステージから投げるものが手に入りやすい
・会場の熱気や一体感など、熱量を最も楽しめる
・モッシュやダイブを存分にできる(場合により運営側の制限あり)

まずは最前部のメリット。
なにも最前部をディスる記事が書きたいわけではなく、メリットはあるに決まっているのだ。大人気スポットなんだから、当然

最前部はとにかく、圧倒的体感型のポジションだと思って良いかと思う。
何より待ち焦がれたアーティストを目の前にできる機会というのはこんな時くらいしかないのだからと、力の限り前に行きたくなる。

自分と同じようにそのアーティストが好きで会場に来た名前も知らない人たちと、同じところで同じように盛り上がって大騒ぎでき、満足度も完全燃焼感も存分に得られるポジションである。

このように魅力大爆発ゾーンゆえに「最前」を狙う人は多く、こんな記事を書いている私だって整理番号1番が取れようものなら全身全霊を込めて最前柵にしがみつきに行くだろう。

「聴きたい」時に最前はなぜ良くないのか

スピーカーの位置と向き

ステージでは大抵の場合ステージ左右に大きなメインとなるスピーカーが設置されており、最前部にはベストなバランスで音が届いてはいない
最前中央部ならまだしも、スピーカー前は爆音も爆音な音量で出力された音がダイレクトに届いてしまうため心地よさを超えてしまうばかりか、耳にもあまりよろしくないらしい。

人の密集度の高さ

音楽と言えども現象としては、音つまり振動である。
人に囲まれて、つまり音を吸収する服で四方八方囲まれた状態では、そうでない場合と比べて聴こえは劣るはずである。

スーパー高身長であればこの問題は解決に導かれるが、それはそれで後ろの人のことを気にかけたりとか何かと気苦労が多そうである。

「合唱」の存在

ライブでアーティストと一緒になって大声で歌うことは「合唱」と呼ばれており、あまりマナーの良いこととはいえないのだが最前部にはわりとその合唱をする人がいる

ライブの楽しみ方なんて人それぞれで、他人が文句を言えたことじゃないし、嫌ならずれるなり後ろに下がるなりという形になるだろう。
これがなかなか厄介で、密集していることにより、非力であるとなかなかその人の前からズレることも出来ないし、ほぼほぼ耳元なのでアーティストの声がちゃんと聴けないなんてこともある。

しっかり聴くために良いポイントはどこなのか

一般には真ん中〜その少し後方の、中央あたりが良いと言われている

ほほー、なぜそんなにハッキリとそこがいい!と言えるのだろうか…と思って色々見たが、「そこに音響があるんだからそうなのだろう」という意見が最もしっくり来た。

ライブハウスには無いが、少し広い会場やフェスなんかでは、確かに左右のスピーカーの延長線上のぶつかるあたりに音響ゾーンが置かれている。
音を調節する場所=最も基準にすべき場所という理屈らしい

出典:新木場STUDIO COAST

人と人との間隔も(初めてライブに来た人にとってはすごいかもしれないが)そこそこに確保されており、また合唱する人もほぼいない。

そんなわけで、「聴きたい場合には真ん中辺りがおすすめ」と言われる理由はこんな感じである。

ライブになにを求めるかは自由だし、最前部の魅力も捨てがたい。
しかし何度か行って「一回ちゃんと聴きたいな」と思ったら、逸る気持ちを抑えて真ん中に止まるというのは個人的にはかなりオススメである。

聴けるといえども「大人見」というには程遠い雰囲気で、熱量は最前部ほどとは言えないが得られるし、手も上がるし跳ぶべきところは跳べる。色々と丁度いいのだ。
さらに人の密集度が低いのでなんやかんやアーティストは見える。最前のように、ほとばしる汗を確認するとまでは流石に至らないが。

真ん中が良いとは聞くし、最前にいて苛酷になってしまうことも少なからずあるから真ん中あたりまで下がるのも少し視野に入れているけれど、でも、全力で前に行く努力をやめたことでいつもみたいな満足感が得られなかったらどうしよう。
そんな風に思っている人には、「聴きたいというのが目的ならちゃんと満足感は得られるから一回やってみて」と背中を押してあげたい。(この場合は押すというよりは物理的にはひっぱる感じだが。)