[Alexandros]に応援ソングは無い?

[Alexandros]に応援ソングは無い?

言われてみるまで気づかなかったのだが、[Alexandros]の楽曲には[Champagne]の時のものも含め分かりやすい応援ソングがない
いや、私は確かに彼らの楽曲に常にパワーをもらっているし、頑張りたいときに聴くと泣けてしまうような曲もあるのだ。だが、よく考えるとそれは私に向けられた言葉ではなかったという事に気付いた。気付かされてしまった。

ご本人が公言している

いやいや絶対あるでしょう、[Alexandros]の曲、何曲あると思ってんの?と思われるだろう。私も思った。でも本当に、確実にこれは私(というか聴き手)に向かって言っている応援だ!と言い切れるものは思い当たらないのだ。

なによりラジオ番組SCHOOL OF LOCKでほとんどの曲の作詞作曲をしている川上洋平さん(Gt.&Vo.)ご本人が、普段は応援ソングみたいなのは歌わないんですけどと言っている。これはもう固い。
>洋平先生から受験生へ生応援ソング!! | SCHOOL OF LOCK! アレキサンドLOCKS! 放送後期

聴き手の解釈で応援ソングになっている

とは言え、[Alexandros]の楽曲に背中を押されたり、元気をもらっているのはもちろん私だけではない。
ではそのパワーソングになりがちな曲は、誰に誰のことを歌ったものなのか。
ずばり、彼らが彼らに向けて歌っているものなのではないかと思う。

NEW WALL

もう一回 息を吸って
吹き返してみよう

もう一回 息を吐いて
闇を抜け出そう

冒頭のこの歌詞、初めはこちら側に言っているように感じてしまうが、ちゃんと歌詞を聞けばこの”闇を抜け出そう”は、語りかけてきな「さあ、闇を抜け出そう」ではなく、いうなれば「よし、闇を抜け出そう」であることがわかる。

今でこそフェスにタイアップにと引っ張りだこ、知らない人なんていないくらいの[Alexandros]だが、いわゆる遅咲きのバンドで、苦い汁を飲んできた
でも壁が立ちはだかっても何回でもそれを受け入れてもっと強くなる、新しい壁に立ち向かっていく準備はいつだってできてるという強い気持ちや、ここまで来たすでに持っている強さ、まだまだこんなもんじゃない、[Alexandros]を舐めるな!という気迫を感じる曲だ。

すごいのはこのNEW WALL、どんどん有名になっている時期に出しているのだ。天狗にならずにこの気持ちを持ち続ける強さ。
もしくは天狗になってしまいそうな、満足してしまいそうな自分たちに向けて書いたのではないかと思ってしまう。

こう、どんどん有名になってライブの動員数をものすごい勢いで増やしている彼らを見ているとこの↑ように感情が高ぶって語りすぎてしまうわけだが、何が言いたいかというと、自分たち自身のことを歌っている曲であっても、私たち聴き手が彼らに自分の姿を重ね、その強さに元気をもらっているのではないかという事だ。

聴いていて私も強くなろうと思える曲や、強くなったかのような気持ちにさせてくれる曲が多いように思う。
ダメな私を許してくれよう慰めてくれようという曲はあまりない。

[Alexandros]に応援ソングは無い?
出展:ウェルネスコンプレックス レテ

そもそもこちら側に語り掛けてくる立ち位置の歌詞が少ない
人気の「ワタリドリ」も「Run Away」も「starrrrrrr」も、洋平さんが自分の気持ちを書いたものだ。
[Alexandros]自身の曲と思って聴いても沁みる、自分に重ねても力をもらえる、そういうところが彼らの曲の魅力なのだと思う。
これまでもこれからの人生でも、きっと何度もパワーソングとしてお世話になるのだろうと思う。

関係ないがラブソングですら強気

応援ソングもそうだが、ラブソングもそうそうないように思う。
ラブソングがないというか、甘いラブソングがない
フロントマン川上洋平さんがハッキリと「ラブソング」と言い切ったのが、2016年の冬に出した「今まで君が泣いた分取り戻そう」である。
君が好きすぎてしょうがないとか、そういうのじゃなく、「今まで君が泣いた分取り戻そう」なのだ。強気だ。泣かせない、ではなく泣いた分は取り返せばいいという考えがとてもたくましい。最高。